最高裁判所第三小法廷 昭和39(あ)1850 判決
主 文
本件上告を棄却する。
理 由
弁護人古屋福丘の上告趣意について。
所論は、復権した前科を量刑に参酌した原判決は、憲法一四条(所論は一四条を
明記していないが、同条を指称することは明らかである)及び三九条に違反すると
いうに帰する。しかし、恩赦法による復権によつては、単に一旦喪失した資格を回
復するにとどまり、有罪の言渡に基づく既成の効果が復権によつて変更されるもの
ではないから、刑の量定にあたつて、復権した公職選挙法違反の前科を参酌するこ
とが、所論憲法の規定(一四条、三九条)に反しないことは、当裁判所大法廷判例
(昭和二四年(れ)第一二六〇号同年一二月二一日宣告、刑集三巻一二号二〇六二
頁、昭和二三年(れ)第七〇号同年五月二六日宣告、刑集二巻五号五一七頁、昭和
二三年(れ)第四三五号同年一〇月六日宣告、刑集二巻一一号一二七五頁)の趣旨
に徴し明らかであるから、所論は理由がない。
また記録を調べても、刑訴法四一一条を適用すべきものとは認められない。
よつて、同四〇八条により、裁判官全員一致の意見で、主文のとおり判決する。
昭和三九年一二月一五日
最高裁判所第三小法廷
裁判長裁判官 田 中 二 郎
裁判官 石 坂 修 一
裁判官 五 鬼 上 堅 磐
裁判官 横 田 正 俊
裁判官 柏 原 語 六
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